一所不住



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黙然と座して動じぬ山のごと

毎日、実家へ行くと先ず雉の様子を見に行くのが習慣になった。
卵を産んだ日はいつかわからないが、見つけてから二週間以上経った。相変らず、黙然と座したままである。草に紛れて抱卵する姿は、何事にも動じない強い力で辺りを支配している。邪魔にならないよう、しばらく様子見させてもらおう。

森の島ともいえる大島は、新緑の季節を迎え、鮮やかな緑が斑模様を描いて視界を楽しませてくれる。しかしながら生命力溢れる木々の勢いには、圧倒されそうだ。心身ともに衰えを覚える年齢になると、ともすれば力負けしそうでいささか心許ない。
ここはひとつ、緑の濃淡のあわいを愛でる余裕を持ちたいものですな。

21日、サッカー女子日本代表が、アジアカップ決勝でオーストラリアに1対0で勝ち、大会2連覇を達成した。同時にワールドカップ出場も決めた。
試合は深夜時間帯だったので、翌日結果を確認しただけだが、せめて男子並みに詳細な情報が欲しかった。試合内容を想像できる記事を読みたい。

23日、プロ野球広島東洋カープの「鉄人」衣笠祥雄選手が亡くなったそうだ。71歳だった。記録はとりもなおさず、人柄の良さでも記憶に残る選手で、ファンだった。

このところ非常に不愉快なのは、財務次官がテレビ朝日の記者にセクハラをしたニュースだ。ミゾーユー財務相はセクハラとは何たるかをわかっておらず、取材記者とのやり取りで、セカンドレイプともいえるセクハラ発言を連発している。被害者の心情を察する想像力を持ち合わせていないばかりか、テメエらの都合ばかり言い放って臆面もない。破廉恥極まりないとはこのことだ。

この国の権力中枢の質の低さを如実に物語る。性差別解消後進国である。一事が万事で、今更一つ一つ挙げるまでもなく、これまでの悪政の数々、すべてがそうだ。
それに、数多のルール違反。嘘やごまかし、恫喝、責任逃れ。言葉の意味の取り違え。
自分と自分の身の回りだけの、どうしようもない視野の狭さと幼児性。考える力と想像力の欠如、知と品のなさなど、考えるだに反吐が出てきそうである。

こんなんを野放しにしているのは、いかがかと思うのだが、どうなんやろ。

by rurou-no | 2018-04-26 10:41

ルスチュウハ ハイルベカラズ ナニモノモ

まずは、失敗談から。10日の出来事。前日、実家で庭の草刈り中に草刈り機の刃を草に隠れて落ちていた金物に当ててしまい、刃の部分が外れそうになった。その場で応急処置的に締め直したが、やはりすぐに緩んでしまうので作業は中断。

翌日、刃を全部ばらして改めて付け直し、これで万全とばかりに勇んで草刈りを続行しようとしたところ、蔓草に足をとられて前のめりに倒れてしまった。草刈り機を持つ両手ともに塞がっていた上に、危険回避のため草刈り機はなるべくからだから離さなければならない。必然的に顔から地面と衝突する図となった。

痛さより前に、顔から倒れるとこんな風になるんやな、と、その滑稽さに笑えてきた。幸いにしてぶつかったのが土と草だったので、顔と左肩の軽い打撲と擦り傷程度で済んだ。ただ、太ももから膝にかけて倒れたところに、剪定したカイヅカイブキの棘が落ちていたのが災いし、ズボンに刺さった棘を抜くのに手間どった。夜、風呂場で確認したら棘が刺さった痕が数多あり、傷としてはこっちのほうがひどい状態だった。

めったにないトホホな体験に気を取り直し草刈りを始めて間もなく、草の中に産卵している雉の卵を見つけた。辺りに親鳥の姿は見えず、どうしたものかと思案したものの、とりあえず卵の周りを残して、草を刈った。

次の日、卵の様子を確かめようとしたら、すでに親鳥が抱卵中。目が合うとキッと睨まれたような気がした。以前見かけた雄鳥は煌びやかな羽で存在をアピールしていたが、雌鳥は地味で周辺の草に紛れて一体化している。母性が強いとか、じっとしたままなかなか動かない。

毎日観察していると、少しずつ向きを変えながらも、雨が降ろうが風が吹こうが抱卵を怠けない。さて雛が孵るのか、このまま観察を続けてみよう。

表題を書いてから思い直すと、最初卵を見つけた時親鳥の姿が見えなかったのは、どこかへ行っていたというよりも、草刈りから避難していただけなのかもしれない。
ま、しりとりは「る」からなので、「ルスチュウ」はそのままに。
抱卵中の姿は、なわばりには近づくな、との強い意思を感じた。

by rurou-no | 2018-04-19 10:10

手仕事を奪いロボット服を着る

このあいだテレビのニュースを見てたら、ロボットが服を着て、質問に応えたり、案内をしたりして、人と会話をしていた。時代はここまで来ているのか、と、田舎で暮らす身には、違う世界に生きているような不思議な気持ちになった。

わたしたちが生活する上で必要な物を作り出す手仕事は、産業革命によって工場の機械に取って代わられた。その後、科学技術の進歩で機械が頭脳を持つようになり、人間の専売特許だと思っていた「考える」ことまで、ロボットが肩代わりする時代を迎えた。

件の服を着ているロボットの映像は、服を着せられた犬ほども違和感がなかった。
巷に服を着たロボットが増えても、すぐに慣れてしまいそうで、いささか怖ろしい。
もっとも、社会の動きから置いてけぼりをくったような今の暮らしをしている限り、接触の機会もなく、取り残された感を抱いたまま、残り少ない時間を生きていくと思う。

ロボットとは別の意味で、夢の世界を現実にしたのが、MLBでの大谷翔平選手の活躍だ。3月29日、メジャー初打席初球初安打に始まり、4月1日、初登板初勝利、3日、本拠地初打席初本塁打、続いて4日、6日と3試合連続本塁打、さらに8日の本拠地初登板で7回無失点12奪三振、開幕2勝目を挙げた。ここまで打率4割6分2厘、3本塁打、7打点と、投打に才能を発揮し、週間MVPにも選ばれた。
これから、研究されたあとの成績が、超一流を証明する試金石となろう。

17歳の池江璃花子選手にも驚いた。3日~8日に行われた水泳日本選手権で、6回も日本新記録を出した。泳ぐたびに速くなっていく。彼女も夢の世界を現実にした一人である。今の若い子らは、いとも簡単にすごいことをやってのける。
大谷選手も池江選手も才色兼備、天は一人に二物も三物も与えるのだ。

一方、相変わらずの相撲協会。6日、舞鶴場所において、土俵上で挨拶中に倒れた市長の救命処置をしていた看護師に対し、「女性は土俵から降りてください」とアナウンスした行司、「気が動転していた」とのことだが、常に冷静に勝負を裁く仕事にありながら、この言い訳はお粗末だ。人命と職場のしきたりとの優先順位を間違ってはいけない。協会はこの機会に、土俵上の「女人禁制」について議論すべきではないか。

9日、サッカー日本代表のヴァヒド・ハリルホジッチ監督が、突如として解任(7日付)された。後任は西野朗協会技術委員長。W杯2ヶ月前になって大丈夫かいな。

by rurou-no | 2018-04-12 10:53

やわらかき光のどけし幼(おさな)の手

幼稚園の春休みを利用して、連れ合いの姪の子が遊びに来た。
表題は、彼女を抱き上げた時の至福を思い出して。柔かな肌、幼児の体温の心地良さ、無防備にしがみついてくる勢い、のどかな春の光の中で存在を預けられた幸福感は、何物にも代え難い。

それが当たり前になっているのかどうか、小学校へ上る前からひらがなが読めるし、数字もわかるというから驚きだ。子どもの成長は早い。
連れ合いは一緒に遊んだり、毎晩風呂に入れたり、大変な1週間だったと思う。

大相撲春場所は、横綱鶴竜が優勝した。世間を賑わす土俵外の騒動は収まらず、無断欠勤と場所中の弟子の暴行事件により貴乃花親方は平年寄へ降格、八角理事長は再選という現体制の維持で、この危機を乗り切ろうとしているようだ。
理事長の交代くらいの刷新をしてほしかったが、問題を曖昧に済ませないよう願う。

3月15日付朝日新聞の一面に、「関電大飯原発3号機再稼働」と「対トルコ原発輸出建設事業費が倍に」の記事が並んで載っていた。
福島第一原発の事故から7年、事故は過去の出来事ではなく現在進行形である。いつ収束するかの見通しすら立っていない。数万人の避難民が元の家に戻ることすらできないままである。

だのに、これで6基目の原発再稼働となった。電気は足りているし、「安全神話」は崩れた。さらに原発の電気は安いというのも、まやかしだった。
危険な上、採算が取れないから、原発を止めるのが世界の潮流になってきた。
さらに、原発が地域経済に貢献するというのも「神話」だったことが明らかになった。

化石燃料のみで、「資源のない国」イメージを流布させ、原発を基幹の発電方法だと固執する政府の姿勢は、果たして責任ある政策と言えるのか。
今や発電コストも、再生可能エネルギーの方が安いというのが、常識になりつつある。
エネルギー政策でも、原子力村の井の中の蛙は置いてけぼりをくってしまった。

いつまでこんなことを続けてるつもりなんやろ。

by rurou-no | 2018-04-05 10:37

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