一所不住



2006年 11月 14日 ( 1 )


ボンテン

この季節になると、11月に突然消えてしまった 友のことを思わずにいられない。
「梵天」を自称していた彼は、大学を中退し ドロップアウトした。

デイジー・ガレスピーが好きで、彼自身もトランペットを吹いた。
ガレスピーと同じように ラッパのところを少し上に曲げた愛用のペットを
いつも手にしていた。

フリースペースを自ら運営するべく、古い家を借りて 活動を始めた矢先だった。
11月の寒い夜、未明に出火した炎は 大きな家を焼き尽くすほど猛威を振るう。
知らせを聞いて 早朝に駆けつけた時には、焼け跡に 燻ぶる煙が立ち昇って
いるだけであった。

その時から、彼は行方不明になったままである。
一方で、身元不明の焼死体が 残されていた。

この2つの事実を 1つのこととして考えたくなかった。
現実を受け入れられなくて、葬儀にも墓参りにも行かないまま 日が過ぎた。

今でも、ある日ひょっこりと 彼が現れそうな気がしてならない。
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by rurou-no | 2006-11-14 14:01


一瞬を、永遠に
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