一所不住



2006年 10月 31日 ( 1 )


バランスが

退院して我が家へ帰り、真っ先にしたことは 音楽を聴くことだった。
もちろんその時は 何も聞こえないのは承知の上でだ。

まず、アンプのスイッチをオンにして真空管を暖める。次はLPレコードを
ターンテーブルへ載せる。そして針を落とす。
ベッシー・スミスの掠れた声が流れてくる。振動が皮膚を通して伝わる。
2枚目は、ビリー・ホリディ。そのあとはマイルス・デイビス。
そうして、日が暮れて辺りが暗くなってからも スピーカーの前から動かずに
ずっと音楽を聴いていた。


やがて、少しづつ聞こえるようになってから あることに気がついた。
聞こえる周波帯が アンバランスなのだ。
音が満遍なく耳へ入ってくるのでなく、聞こえる音と聞こえない音にばらつきがある。
その結果、どうなったか
ジャズは 録音状態の悪い古いレコードを聴いているような 妙な効果で何とかクリア。
クラシックは いただけない。音がバラバラになり、とても聴いていられなかった。

いつも身近に音楽があった。
小さいころ ラジオで軽音楽として紹介されていた洋楽に惹かれた。
今にして思うと それはジャズであり、タンゴであり、シャンソンであった。

三つ子の魂はシツコイ。
音を楽しめないなんて、了見が許さないのだ。
by rurou-no | 2006-10-31 16:13 | 病気

以前の記事
カテゴリ
メモ帳
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧