タイトルの三つの言葉は、どれもある立場の女性を指したもの。
米朝師匠が、「悋気の独楽」のマクラでしていた噺の聞きかじり。
船場辺りで商いをしていた檀那衆は、「別宅にお妾さんを囲って一人前」と
言われていたらしい。
この「おめかけさん」という言い方は、東京地方での使い方。
大阪では「おてかけはん」と言う。
「め」をかけるか、「て」をかけるかの違い。
そして、粋(すい)な言い方として、「こなからはん」があったそうだ。
一升の半分が、五合で半(なから)。そのまた半分が、二合半で小半(こなから)。
二号はん(おてかけはん)を指して、「こなからはん」。
米朝師匠の高座は、笑いに行くというより、勉強しに行くと云われる所以である。
本人も噺の合間に、「勉強になりまっしゃろ」と くすぐりを入れたりしている。
さて、『悋気の独楽』は
夜になっても帰らない檀さんに悋気した御寮さんが、番頭や丁稚を問い詰めるも
誤魔化されてしまう。そこへ檀さんのお供をして出かけた定吉が1人で帰ってくる。
御寮さんに買収されて、定吉が苦し紛れに独楽占いをやって見せた結果は・・・。