前回久しぶりに映画のことを書いていたら、いったいいつの時代や!と自分にツッコミを入れたくなるほど、むかしばなしになってしまっているのに気が付いた。
しょうがない。映画館が1軒もない田舎の町で暮らしていると、必然的にこうなるのだ。
思い出の中で生きているように受け取られるのは不本意である。決してそんなつもりやない。
と、引き続き映画のタイトルをしりとりして『スケアクロウ』。
1973年、ジェリー・シャッツバーグ監督作品。主演はジーン・ハックマンとアル・パチーノ。
数年ぶりに刑務所を出所した男と、長い航海から帰った男が偶然出会って意気投合し、それぞれの目的地へともに向かうロード・ムービー。金沢市の香林坊にあった映画館で観た。
ジーン・ハックマンは英国系アメリカ人で、『俺たちに明日はない』(67)、『フレンチ・コネクション』(71)、『ポセイドン・アドベンチャー』(72)などに出演。
アル・パチーノはイタリア系アメリカ人で、『ゴッド・ファーザー』(72)、『セルピコ』(73』、『狼たちの午後』(75)などに出演していた。
『俺たちに明日はない』=原題『ボニーとクライド』(アーサー・ペン監督)は、アメリカン・ニューシネマの嚆矢をなす作品であり、『卒業』(67、マイク・ニコルズ)、『ワイルドバンチ』(68、サム・ペキンパー)、『イージー・ライダー』(69、デニス・ホッパー)、『明日に向かって撃て』(69、ジョージ・ロイ・ヒル)、『真夜中のカウボーイ』(69、ジョン・シュレシンジャー)など、新しい米映画の潮流を示した。
ここまできたところで、『スケアクロウ』は前にも取り上げたかもしれぬと調べたら案の定あった。
急遽タイトル変更で『スワロウテイル』。これは岩井俊二監督、96年の作品。移民たちを主人公にした無国籍風な映画でなかなか面白っかた。岩井監督は『Undo』(94)、『Love Letter』(95)、『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』(95)、など観た。
やっと最近の若手監督やと安心したら、もう20年近く前になるやないか。
やっぱり古いけど、こんなジジイやさかいにしゃぁないってことで。