とうとう、この日がやってきた。
国内で唯一運転していた北海道電力の泊原子力発電所3号機は今日午後11時ごろ、定期検査のため発電を停止する。午前2時ごろに原子炉が停止し、7日には冷温停止状態になるとのこと。
すべての原発が止まるのは1970年以来、42年ぶりだという。
これでいい。このままでいい。
これから先、原発がなくてもやっていけることを証明していくだけである。
原子力の利権を失うまいとする連中は、「経済が空洞化する」だの「ボディーブローのようにじわじわと影響が出てくる」だのとほざいているが、これまで散々嘘を重ねてきたくせに、恥を知れ。
事故が起こるまで「原発で発電した分の電気代は支払いません」「安全というなら東京に原発を」など市民運動、住民運動レベルの小さな声は黙殺されてきたし、原子力発電の危険性を訴えてきた専門家ですら相手にされなかった。
今や、だれが嘘をついていたのか明らかになったではないか。もう、騙されない。
現実に数万人が生活を営んでいた土地は、立ち入ることができない「死の町」となってしまった。政府は莫大な予算を除染作業に投じるそうだが、その金は日々の暮らしを奪われた人びとへ回すべきである。
ことが起こってからでは遅いが、起きてしまったからには、そこから学ばなければいけない。
40年前に始めているべきだった自然エネルギー、再生可能エネルギー社会の実現。そのロールモデルとして世界をリードしていく立場に、事故後の私たちは置かれている。
そう、戦争放棄の平和憲法が世界中からロールモデルとされているように。