一所不住



クーラカンリ

ヒマラヤ山系のチベット自治区にある名峰クーラカンリ(標高7538メートル)でカメラマンの中村進さんが雪崩に合い遭難したのは2008年10月1日のこと。中村さんは山岳カメラマンとして活躍し、日本人で初めてチョモランマ山頂、北極点、南極点の3極点に立った人だった。

高名な登山家に及ぶべくもないが、好きで山へ出かけていた時期があった。
もっとも、せいぜい信州の低山を歩くのが関の山、といった初心者のレベルから一歩も進んでない。
それでも1人前に遭難しかけたこともあり、山の怖さや大自然への畏敬の念は多少なりとも身に付けてきたつもりだ。
そして、歩くという行為そのものに惹かれている。

近ごろは高年齢者が山で遭難した、というニュースを耳にする機会がとみに多くなってきたように思う。これは単純に山へ出かけるのは、ほとんどが高年齢層だからである。
すでに20年ほど前、山登りを趣味とする友人が「山で会うのは年寄りばかりや」と言っていた。
若いころに山の素晴らしさを知った世代が引き続き山へ入る一方で、次の世代は時間をかけて達成感や喜びを得ることが出来なくなってしまった。

現代人は金さえ出せば何もかもが安易に手に入ることを知り、時間すらも金で買えると勘違いをしてしまった。
確かに、しんどい思いをしながら何時間もかけて山に登るなんてアホなことだと思う。
逆にアホなことだから面白いとも言える。そして経験した者だけがその魅力を知るのは、どんな事でも同じだ。
ここで一介の失業者として真理を述べよう、「時間の浪費こそが最高の贅沢だ!」と。

左右の足を交互に出せば前に進むことが出来る。それが可能な限り、どこであろうとできるだけ歩きたい。それが出来なくなったら、別のやり方を考えればいい。
つまずいてばかりの人生も、なかなか捨てたもんじゃないし。
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by rurou-no | 2010-05-27 15:09
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