一所不住



わらしべ長者

とにかく物をもらってくるのがウマイ。
お世話になったお礼にと粗品を携えて訪ねた先で、持って行った物以上の品物をいただいて帰るのは、いつものこと。
顔を見たら、何かをあげなきゃと思ってもらえる人って本当にいるらしい。
「顔に欲しいと書いたある」

「わらしべ長者」は物々交換を繰り返して、貧乏人が最後には大金持ちになったおとぎ話。
彼には欲得というさもしい考えがなく、ただ交換に応じただけだった。
ひたすら相手の申し出を受け入れる等価交換の結果である。
あなたの欲しいものと、わたしの欲しいもの。そこには金銭に換算するそろばんの出番はない。

この話の面白いところは、貧乏な男は一所懸命に何かをしたわけではなく観音様に願を掛けただけ。旅に出て人と出会い持ち物を交換するだけで裕福になるという内容で、教訓めいたメッセージをあまり強調していない。物の価値は人によって、また状況によって変わることを教えてくれる。
もちろん「お金」が人の心を支配する以前の話ではあるが、物の価値に限れば今でも「お金」とは別に考えたい場合がままある。

さて、件の「現代わらしべ長者」は、貧乏なところはおとぎ話と同じだが、お金持ちになったという話は聞かないし、これからなりそうな気配もない。
ただ貧乏している割には、もらい物が多くて食生活は豊かである。
おそらく欲がないから、周りの人が何かで補ってあげたくなるのかも知れない。

もう一度おとぎ話に戻ると、貧乏な男は観音様への願掛けのあと石につまづいて転んで、わらをつかんだ。件の現代さんなら多分、つまづいた石を拾うだろう。そうしたら結末はどうなる?
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by rurou-no | 2010-05-14 16:40
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