一所不住



2018年 01月 11日 ( 1 )


瓶の中海原ありて船の行く

日曜日の昼下がり、望楼の芝の近くにある夕日スポットを通りかかったら、一人の女性が海の方へスマホのカメラを向けていた。夕日までにはまだ少し時間があるのに、と思ってカメラの先を見ると、柵の杭の上にペットボトルが置いてあった。
あぁそうか、と頭の中でユーミンの『海を見ていた午後』の曲が流れる。♪ソーダ水の中を貨物船がとおる~♪ あれやな、と腑に落ちた。

その時のことを思い出して表題ができた。ペットボトル越しに見える海は貨物船の航路に当たっているみたいで、頻繁に大型船が行き交っている。かの女性はユーミンの歌の再現を試みたのかどうか、勝手に想像を膨らませるのは歩く者の自由である。

一緒に歩いていた連れ合いは貨物船の方を見ていたらしく、「船員さんらは正月も船の上やったんかな」ともらした。「そやろな」と応えた禿頭爺の頭の中は、ユーミンから昔見た映画『ポセイドン・アドベンチャー』に切り替わる。

豪華客船ポセイドン号が大晦日の夜、年越しのカウントダウン、新年となって『オールド・ラング・サイン』(『蛍の光』の原曲)の大合唱で祝っている最中、海底大地震による津波で船が転覆する。
映画のシーンが甦った。この映画のことは前にもこの欄で書いたから、ここまで。

貨物船にもどる。航海中の年越しは盛大に祝うのやろか、近ごろは日本籍の船でも外国人の船員が多いと聞くし、外国籍の船は猶更で、そうなると新年よりもクリスマスの方が盛り上がるのやろか、などとあれこれ考えながら歩く。
歩いているときは頭も活発になるので、余計な事ばかり考える癖がついてしまった。

この一週間は本棚にある本を3冊続けて読んだ。野崎六助『幻視するバリケード』、北方謙三『あれは幻の旗だったのか』、若一光司『漂う光に』。特に意識したわけでもないのに偶然3冊とも1984年刊だった。
「探している」初夢のあとも、芝居をしてる夢とか、古い劇場を歩き回っている夢を見た。あの時代は若さに任せて何事も夢中やった。かけがえのない時間やったんやろな。

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by rurou-no | 2018-01-11 10:53


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