防衛大臣が「原爆を落とされたのはしょうがない」と、アメリカの大量殺戮を正当化する発言を
したそうだ。そもそもその理由としてあげた歴史認識が間違っている。原爆投下によって戦争が
終わったのは単なる後付の結果論であって、米軍は新開発した大型爆弾2発、プルトニウム型
とウラン型の効果実験をするための場所として広島と長崎を選んだのだ。
日本軍はその実験の前に白旗を揚げて降参しなければいけなかった。もう一つソ連の占領に
ついても当時の状況からはその可能性は低かったと言える。戦後60年以上経っても、原爆の
被害に苦しみ続ける人がなくならない悪魔の兵器は、いかなる理由があろうとも許されるべきで
はない。あまりにも無知で無神経なのが大臣をやっている。なんとかならないものか。
先月下旬、アメリカの下院外交委員会で日本政府に対して、第二次大戦中の従軍慰安婦問題
について人権侵害の明確な歴史的責任を認め、公式に謝罪を求める決議がされた。
過去の事実に正面から向き合い、誤りを認めて反省することがいまだに出来ないで、他国から
窘められているなんて情けない限りである。
そして教科書検定の問題だ。沖縄戦での集団自決(集団死)に日本軍の強制があったのか、と
今更何を言ってるねん!日本軍は「米軍に捕まると辱めを受けて殺されるから自決せよ」と言い
続けた。自決を拒んで日本の兵隊に殺された人もいた。日本軍の手榴弾で自爆した人はそれを
どこで手に入れたのか、日本の兵隊が渡したのだ。数々の証言が物語っている。
「チビチリガマ」は読谷村波平にある。沖縄本島南部には「ガマ」と呼ばれる鍾乳洞が数多くあり
沖縄の人も日本の兵隊も共にそこへ逃げ込んだ。そして悲劇は起こった。
上記の3つのことは、大きな流れとしてリンクしている。この危険な動きを、ただ手をこまねいて
見ているしかないのか。忸怩たる思いがするばかりである。