一所不住



ピナクルス・デザート

「木の化石があるらしいから 見に行ってこようか」
そう声をかけてくれた S さんと私は、H 氏の展覧会の制作を手伝うため オーストラリアの
パースに滞在していた。なんとかオープニングに間に合って、まる1日空いたので せっかく
だからどこかへ遊びに行こうと相談していたら、美術館の人が教えてくれたのだったか。

次の日、レンタカーを借りて いざ出発。驚いたことに延々と真っ直ぐな道路が続いていて、
ハンドルから手を離していても心配ない。いくらでもぶっ飛ばせる。その地の広さを実感した。

ピナクルスは、砂漠の中に奇妙な形の岩が にょきにょきと生えて連なっていた。
かつては原生林だったところ。木の根が岩に侵食し、枯れ、そのまま風化、石灰岩層が残り
化石化したものらしい。まさに木の化石である。

海辺で育ったので 奇岩の類は見慣れていたものの、砂漠に立つ岩はまた違った趣だった。
ひとつひとつの岩に表情があり、生きているかのように見える。いや、まだ生きているのだ。
長い年月をかけて侵食と風化を繰り返し、また形を変えていくのである。

この初めての南半球の旅では、二つの確認と一つの発見をした。
まず、南十字星が見える。当たり前のことでも感動する。星の数も圧倒的だった。
そして、水流(渦巻き)が逆回りになる。これはどうしても確かめたかった。

楽しい発見は、南極が上で北極が下になった世界地図を見つけたこと。どこの国でも自国を
中心にして世界地図を作っているが、天地を逆転してしまう発想は 目から鱗が落ちた。
日本は、大陸に辛うじてしがみついている 雫のごとき存在でしかなかったのだ。
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by rurou-no | 2007-02-16 13:28 |
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