マン・レイの写真で有名な、モンパルナスの女王
キキ。
1920年代のパリ 狂乱の時代と言われた、エコール・ド・パリを象徴するのが キキ。
モデル・歌手・女優として、多くの芸術家たちと浮名を流した キキ。
彼女を描いたのは、
キスリング、
フジタ、
ユトリロ、
モディリアニ、
スーチン。
いつしかその存在は、伝説となっていった。
当時のパリは、第一次大戦後の好景気に沸いており、開放感に満ちていた。
そしてモンパルナスでは、世界中から貧乏な芸術家が集まり、コミューンを作って
ボヘミアン的な生活を送っていたそうである。
シャガール、
ピカソ、
ミロ、
ダリ、
レジェ、
マティス、
ジャコメッティ、
ディエゴ・リベラ、
デュシャン、
コクトー、
サティ、
アポリネール、
ベケット、
ブルトン、
ヘンリー・ミラー、
錚々たるメンバーだ。
彼らの足跡を追体験するように、ロトンドやクーポール、ドームなどのカフェに入り、
幻影をそこに投影したり、モンパルナス界隈を歩き回ったりした。
ボードレールと
ボーヴォワールが眠る、モンパルナス墓地も訪ねてみた。
ベル・エポックの19世紀末から、この20世紀初頭にかけてのパリは 永遠の憧れ
である。キキの写真とともに、記憶の底の方へ 大事に仕舞っておきたい。