一所不住



「月読」と「天使突抜」うるわし名

「つ」から始まる語で、ふと浮かんだのが京都の友人が住んでいた「月読」という町名。ついでに「突抜」は京都市内に何ヵ所かあって、「天使突抜」はマリンバ奏者の通崎睦美さんが住んでいた(住んでいる?)町の名として有名になった。

「月読」(ツキヨミまたはツクヨミ)は月の神。スサノオノミコトの兄とされるツクヨミノミコトに由来するとすれば、神話にまでさかのぼる。さすが京の都だ。

趣味の古文書を解読していると、当たり前のことながら地名が出てくる。くずし字を前に、地元の文書なら心当りの地名を当てはめてなんとか読めても、これが知らない土地だと見当がつかない。そんな時は地図と首っ引きになる。

近代以降、大幅な市町村合併が何度か繰り返され、市名や町名はその都度書き換えられたが、小さな字名はそのまま残っていることが多い。
おかげで歴史愛好家は勿論、古文書愛好家にも大助かりだ。

暮らしや地形につながる地名は変えようがないし、変えてはならない。
地名にはそれぞれ由来があり、そこで生きる人びとには心の拠り所となるものなのに、そうした歴史を考えない近ごろの自治体名の付け方には、大いに疑問を覚える。

「天使突抜」もまた、その名になる理由があった。地名に限らず植物や動物、単なる物体でも名前を付けることで、見え方が違ってくる。ことばは面白い。
逆に、敢えて名前を付けないことにも意味がある。食べるから、研究対象であるから、あるいは対象に敬意を示し対等であろうとする姿勢など。

同じ文脈で人間が一方的に支配し、名前を付けて愛玩するペットブームは、動物愛護の観点からも違和感を禁じ得ない。人間の自己満足だけやないかと。

勝手なもので、庭に生える雑草(雑草という名はない)ですら、その名を知ると関係が一歩近づいて愛着がわいてくるような気がする。やっぱり抜いてしまうけど。

[PR]
by rurou-no | 2017-05-17 11:31
<< なし崩し数の暴力五月闇 ウトサクの連鎖断ち切れ仏5月 >>


一瞬を、永遠に
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
以前の記事
カテゴリ
メモ帳
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧