一所不住



遠雷の闇の向かうを見てをりぬ

しりとりで、十七文字で、と表題の決め事をしたばかりに、毎度々々固まってしまう。パソコンを立ち上げて投稿画面を開いてから、さて、と考える風を装って呆然としていることが多い。雑巾を絞るように脳味噌をおもいきり絞り上げて言葉の水滴を落とし、それを掬い上げる。こうした作業を週に一回、課している。

もっと楽に勝手にやったらええやん、とは思うものの、逆に決め事がなければ、ここまで続けられなかったやろな、とも思う。
生来の怠け者ゆえ、日々の暮らしの中でもいろいろと決め事をして自らを保ってきた。そうしないと、際限なく自分を甘やかしてしまいそうで怖ろしい。

まあ早い話が、背筋を伸ばして、己を律する、ということになろうか(それが出来ているかどうか別にして、心構えとして)。
年齢を重ねるほどに、その人がどのように生きてきたかが露わになるものだ。気を付けよう。油断大敵やで。

一昨夜、真夜中の雷鳴に夢を破られた。開けっ放しの窓の向こうは闇に包まれ、風が騒いでいる。雨が降り出したら窓を閉めなけりゃ、と窓の外にある夜の時間をしばらく見つめていた。その図を思い出したのが、今日の表題となった。

夜の時間の中に、子どもの頃の風景が現れた。夏の夜はいつも蚊帳を吊って、蚊取り線香を焚いて、団扇を手に過ごしていた。風鈴が涼しさを耳に届けてくれた。
あの風情ある蚊帳はどうしてなくなったんやろ、網戸ができたせい?
蚊帳を通り抜ける穏やかな風は、どこへ行ってしまったのか。

風だけでなく、近ごろは気象現象すべてに刺刺しさを感じるようになってきた。
「経験したことのない」豪雨、突風、猛暑等々、要因は多々あれ、人間活動がそれを引き起こしたのは間違いない。

レイチェル・カーソン『沈黙の春』を読み返している。猛毒の化学薬品が自然環境を破壊し、あらゆる生き物によって支えられている生態系を傷つけ、人体をも蝕んでいく。半世紀以上も前に告発した内容が、さらに深刻な問題となってきた。

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by rurou-no | 2017-08-24 13:39
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一瞬を、永遠に
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