一所不住



累代の人人つなぐ墓の列

先月21日発生以来、迷走を続けながら列島上を通過して、9日に温帯低気圧となった台風5号は、観測史上(1951年以降)3番目の長寿を記録したそうだ。
連日、各地から豪雨による土砂災害、川の氾濫、洪水被害が伝えられている。
私たちの生活のなんと脆弱なことか。自然の猛威の前にはひとたまりもない。

この歳になって「線状降水帯」をいう気象用語を覚えさせられた。積乱雲が次々と発生し、発達した雨雲が連なって、ほぼ同じ場所を数時間にわたり通過、停滞することで作り出される降水域を指し、これまで経験したことのない集中豪雨をもたらすという。
せやからなんや、言葉を覚えたところで雨は降り止まない。

豪雨が去った後、猛暑が追いかけてきた。からだの中に「降水帯」が巣食ったかと思わせるほど流れる汗を止められない。あっという間に全身ずぶ濡れ状態になってしまう。さらに、拭っても拭っても、泉のごとく頭頂部から湧いてくるのである。
今更ながら、頭髪は汗を止める役割も果たしていたことに気づかされた。

さて、滞っていた盆の準備は、炎天の下、熱中症とのせめぎ合いの中で行うことになった。暑さにふらふらしながらも、水分の補給を怠りなく一つ一つ作業をこなしていく。
表題は、墓そうじに出向いたときに見た、立ち並ぶ墓を思い出して。

禿頭爺の実家の墓は祖父の代からと、島では新参の移住者だ。母親方は古く江戸時代までさかのぼる。連れ合い方は町で一番大きな墓地にあり、周りには江戸時代中期ぐらいからの墓が多く見られる。
それぞれ、人から人へ累代の血族がつながっているのだ。墓地を見渡して、連なる人の歴史や土地の歴史を想像してみる。そこに眠る数多の人生を思い、目線が遠くなった。

古文書の勉強を始めたおかげで、江戸時代の年号に親しみ、200~300年の時間感覚が手の内になったような気になっている(まだまだやけど)。
この地域でも地震や津波、台風などの自然災害に何度も遭い、それを乗り越えて暮らしを営んできた人びとがいた。そして順番にバトンを渡してきたから今日がある。
まあ、盆の時期くらい御先祖さんを思い出しても、バチは当たらんやろ。

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by rurou-no | 2017-08-11 14:45
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一瞬を、永遠に
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