一所不住



手のひらをじっと見ているつましさよ

年の初めに当り石川啄木先生に敬意を表して、って何の関係もなく「て」からの連想でひょいと浮かんだ
   はたらけど はたらけど猶わが生活楽にならざり ぢっと手を見る
の歌を踏まえて表題にしてみた。

今年は体調が好ましくなかったのもあり外出は控え目にして、ほとんどを炬燵とテレビの「昭和」な時間で過ごした正月三が日だった。さすがに炬燵の上に蜜柑はなかったものの、珍しくつけっぱなしにしていたテレビと、長時間向き合うことになった。

実業団の「ニューイヤー駅伝」(7区間100km)と、大学の「箱根駅伝」(10区間217.1km)。ただ走っているだけやのに何が面白いねんと思う向きもあろうが、むしろ走って襷をつなぐだけの単純な競技やからこそ、ランナー1人ひとりが際立ち、競争に勝つため、1秒でも速くゴールするため、チームとして最大限の力を発揮するために、さまざまなやり方で挑んでいるのを応援したくなる。

テレビで疲れたら、目先を変えて活字に向かう。読み初めは、須賀敦子『霧のむこうに住みたい』、永井荷風『つゆのあとさき』。とんと本屋へ行かなくなったので、相も変わらず本棚から抜き出しての読書だ。

ままならぬからだをぐだぐだとゆるゆるしているうち、もう「寒の入り」になった。
穏やかな陽気の正月が過ぎて、暦のとおり本格的な寒さになる気配である。
世の中の動きも、ますます寒くなってきそうやし、かなんなあ。

綱渡りなわが家の経済も、なんとか年越しができた。倹しいながら卑屈にならず、ぼちぼちとやっていくだけ。いつまでもつやろか。ぢっと手を見る。

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by rurou-no | 2017-01-05 10:57
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一瞬を、永遠に
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