1週間前の14日から始まった熊本地震は、なかなか収まりそうにない。
震度7が2回、6強2回、6弱3回、5強3回、5弱7回など、都合700回を超える余震が続き、その範囲も東へ西へと広がる兆候をみせている。
死者48人、不明者2人、避難者は10万人に近い。避難中に亡くなった人は11人になった。
数字はあまりにも無機質なもので、食べて、糞して、寝るという日常を奪われ、ままならないまま、ストレスを積み重ねている人びとを思うと、心が痛む。
現地では今日は大雨になるそうだ。もう、降り出しているかもしれない。
冷えたからだを温める、こわばったからだをほぐす、疲れた気持ちを楽にしてくれる風呂にも入れないまま、先が見えない避難生活を強いられるしんどさは、想像に難くない。
熊本で起きている事は、この日本列島に住んでいる限り、明日はわが身になるのだ。
この地震を引き起こした活断層は、列島全体にくまなく連なっており、いつどこであっても不思議でない。それに地の下ではそれぞれが影響し合い、次の揺れを誘発する。
「近い将来」の確率の高さが喧伝される南海トラフ大地震は、いよいよ現実味を帯びてきた。
個人的には、津波に浚われて太平洋の藻屑となってしまったほうが世話ないと思っているが、そう簡単にはことは進まないやろ。せいぜい家の下敷きになるのが関の山か。まあ、事が起これば思いもよらなかった事態に直面するはず、と心の準備だけは怠らないようにしなければ。
南米エクアドルでは16日夜に大地震があり、死者は500人を超えたそうだ。
このたびの活断層は西側に再稼動した川内原発があり、東側には7月にも再稼動しようとしている伊方原発がある。2つの原発を結んだ線上にある地面が裂け、断層がずれ、山が崩れた。にもかかわらず原発は何事もなく、どこ吹く風にみえるのは、かえって不気味で怖ろしい。
あろうことか、運転開始から40年を超える高浜原発まで再稼動しようと手続きが進んでいる。
いったい、福島の事故はなんやったんやろ。