自分の人生には殆ど関わりのない四字熟語のタイトルは、漢字そのままの意味。
こうした言葉に縁がないというか、近付かない道を選んできた。いわば「ローリスク・ローリターン」で、経済活動にできるだけ与しない立場をとっている。
そんな遠い言葉を引き寄せたのは、12日に告示した衆院京都3区補選の費用が概算で2億6千万円もかかる、という記事を目にしたから。不祥事を起して辞職した議員のせいで、これだけの税金が投入されるのだ。こんなもの当の議員に支払わせるべき、とは誰しも思うところである。さもなくば、次の選挙まで空席にしておいていいのではないか。
2億6千万円あれば実現できる、切実に必要とされている施策は、いくらでもあるだろう。
1996年4月12日、沖縄の米軍普天間基地の返還で日米両政府が合意した。あれから20年になる。5~7年で返還されるはずだった「世界一危険な飛行場」は、今もそのまま手付かずだ。
2004年8月、基地に隣接する沖縄国際大学構内に、米軍ヘリが墜落する事故がおきている。
ここでは一方的に利益を得る日本政府(および本土国民)と米政府、損害を蒙る沖縄県民という構図が成り立つ。日米両政府は、さらに辺野古へ米軍の新基地建設を進めている。
常に日本から犠牲を強いられてきた、沖縄の歴史を思うと理不尽極まりない。
租税を回避して姑息な手段で蓄財に励む世界の要人一族を暴露した、調査報道「パナマ文書」が世界を揺るがしている。口先では偉そうなことをほざいていても、所詮私利私欲しかない連中だ。日本人の名も400件含まれているという。
そんな折、清貧を生きるホセ・ムヒカ前ウルグアイ大統領が来日した。インタビューに答える。
「みんな誤解しているね。私が思う『貧しい人』とは、限りない欲を持ち、いくらあっても満足しない人のことだ。でも私は少しのモノで満足して生きている。質素なだけで、貧しくはない」
「モノを買うとき、人はカネで買っているように思うだろう。でも違うんだ。そのカネを稼ぐために働いた、人生という時間で買っているんだよ。(中略)簡素に生きていれば人は自由なんだよ」