「苛政は虎よりも猛し」とは、ひどい政治は人を食い殺す虎よりも恐ろしいことのたとえ。
この国の政治について、ますます強く感じるようになった。特に沖縄の人たちへ対する卑劣で横暴な振る舞いは目に余る。これが権力者たる者のあり方か。許されざることである。
13日金曜日の夜、パリで「イスラム国」のメンバーとみられる同時多発テロ事件が発生した。
劇場、カフェ、サッカー場など週末を楽しむ一般市民を狙ったもので、129人の死者と多数の重軽傷者が被害にあった。この11.13は新たな段階へ踏み出した歴史の日として刻まれるのか。
これも忠犬アヘ公と並ぶ「苛政」の象徴、「サル脳」ブッシュが仕掛けた「テロとの戦い」が尾を引いての結果である。「正義」を振りかざし、世界の各地で罪もない一般市民を殺戮してきた事実から目を背けてはならない。
フランスのオランド大統領は「戦争」宣言して、シリアの「イスラム国」支配地域を攻撃した。
そもそもフランスを含む連合国がシリアで空爆を繰り返し、多数の市民が犠牲になっていた。
そしてフランスが標的にされ、また仕返しをする。憎しみの連鎖は止まらない。
結局、権力者は安全な場所にいて命令を下し、互いに丸腰の市民を殺し合う。こんな理不尽なことがあっていいはずがない。
そんな最中、パリ市立劇場が来日してウジェーヌ・イヨネスコの 『犀』 を上演するそうだ。
ファシズムをモチーフとして「恐怖が伝染し、排他的になる集団心理」と「人間の愚かさ」が主題。
芸術監督のエマニュエル・ドゥマルシー・モタはインタビューで「他者を押しつぶすのではなく、他者に心を開き、関係性を築くことで自身の個性を開花させる。これが本当に豊かなことなのだとイヨネスコは訴える。調和しながら生きることを、私たちは今こそイヨネスコから学ばなければ」「現代では誰しもが、自身の国や社会の価値観に閉じこもりがちになる。芸術は唯一、対立する価値観を共存させ、真の自由を探すことのできる手段」と話している。(朝日)
15日、邦楽の演奏会へ行ってきた。出演は澤村祐司(三弦)、日吉章吾(箏)、田嶋謙一(尺八)の若手3人。演目は『尾上の松』『鶴の巣籠』『虚空』『みだれ』『八重衣』と耳に馴染んだ曲が並んだ。それぞれの技量もさることながら、小さな会場だったおかげで至近距離にて生音の素晴らしさを堪能し、古典の真髄に触れることができた。とりわけ尺八の自在な音色に感服した。