一所不住



テレマカシー

「自分はおなかがすいていても、1杯のご飯を人に差し出す。これを人助けという。鍋いっぱいの食べきれないご飯を、人にわけてあげる。これは人さまがお前を助けてくれたにすぎないんだよ」
先日、新聞に紹介されていた「姥姥語録(おばあちゃん語録)」という中国でベストセラーになっている本から拾った言葉だが、「そういうことなんや」と大きくうなずいた。

3.11以後、国内のみならず世界中から被災地へ支援の手が差し伸べられている。義捐金集めも競争するかのようにいろんな団体が取り組んでいる。まことに結構なことである。
ここで私たちが心しなければならないのは、支援も義捐金も被災者を助けているのではなく、被災者から助けてもらっているのだということを忘れてはならない。
小生なんぞが偉そうに言うまでもなく、現場で汗を流しているボランティアならとうにわかっていると思うが、にわかに増えた慈善家の皆さんにもそのことを気づいて欲しい。

そこで「テレマカシー」。インドネシア語で「ありがとう」を意味する。
韓国語では「カムサハムニダ」、タガログ語(フィリピン)では「サラマット」、タイ語では「コップンカー」、スワヒリ語(ケニア)では「アサンテサーナ」、フランス語では「メルシー」、イタリア語では「グラッチェ」、スペイン語では「グラシアス」、ポルトガル語では「オブリガード」、オーストラリア英語では「サンキュー」、など外国へ行ったら挨拶と感謝の言葉は、いかに語学の才がない小生でも覚えて乱発した。ちなみに生まれて初めて覚えたのは「オオキニヨー」だった。
ところが、大学で第2外国語としてのロシア語「スパシーバ」はとうとう使う機会がなかった。

25年前の今日、1986年4月26日、旧ソビエト連邦(現ウクライナ)のチェルノブイリ原子力発電所4号炉が爆発した。
2度とあってはならない悪夢の出来事だった。しかし発電方法が違うから、とわが国はその事故から学ぼうとしなかった。そして福島第一原発の事故を引き起こした。チェルノブイリは10日で収束したが、フクシマは1ヶ月半経ってもまだ進行中で、どこまで被害が拡大するか予測もつかない。

事故後ウクライナでは、甲状腺がんを発症させる子どもたちが増えた。その子らからクリスマスカードをもらったことがある。絵とともに書かれていたメッセージは、大学へほとんど行かないままだった小生にはロシア語かウクライナ語かすら判らないという情けないありさまで、カードを手にして「スパシーバやで」とつぶやくしかなかった。
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by rurou-no | 2011-04-26 14:47
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