一所不住



濡れ衣を晴らすすべなく封じられ

あれれ、もう1週間経ったんかいな。このところ続く体調不良は、日一日をやり過ごすのが精一杯で、気持ちに余裕がなくなっている。
1週間前から、首から背中にかけて鉄板を張り付けたような強い凝りと痛みを背負い込み、(借金はないのに)首が回らない。と前にもここに書いたのを思い出した。
この症状は忘れた頃にやってくる、招かざる客のようなものやな。

振り返ってもあっという間の7日間で、何があったんやろ。そうそう18日、「ロックンロールの創始者の一人」といわれている伝説のギタリスト、『ジョニー・B・グッド』のチャック・ベリーが、ミズーリ州セントチャールズの自宅で亡くなったそうだ。90歳。多くのミュージシャンへ影響を与えた偉大なる存在だった。

22日、「共謀罪」法案が閣議決定された。「オリンピック」やら「テロ対策」やら持ち出して誤魔化そうとしているが、その本質は、一般市民をいつでもどこでも意図的に犯罪者へ仕立てあげることができる極めて危険な法案である。検察と警察が恣意的な判断でなんでもできるのだ。つまりそれらを動かす権力の思うがままだということ。

個人の思想や信条が処罰の対象となってしまう。芸術活動や宗教なども例外ではない。戦前の国家総動員体制が進められ、管理と監視がより強固となる。
隣国の中国や北朝鮮を見れば、今の政府がやろうとしていることが重なってくる。
これは、連中の「教育勅語」礼賛にも通じるのだ。「個を捨て国家に奉仕し、天皇のために命を捧げろ」と。あほぬかせ!

前回わざと「勅語」の道徳的な部分を抜き書きしたのは、こんなことは上から押し付けられなくても、それぞれの関係や生活の中で学び育んでいけるものだからだ。
ちゃんちゃらおかしいわ。
強制された「勅語」によって、国民こぞって「戦時体制」へ右へならえした結果どうなったか、忘れてはならない。戦争に反対したばかりに犯罪者とされ、獄中で酷い拷問を受けた、数少ない勇気ある人のことを忘れてはいけない。

取り返しがつかない大きな犠牲と引き換えに手に入れた、自由と民主主義を、亡国の徒である学習能力のない幼稚な国家主義者どもへ、簡単に渡したらあかんで。

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# by rurou-no | 2017-03-23 10:14

賢明を圧して牽強のさばりぬ

明日は彼岸の入りやというのに何が名残惜しいのか、まだ冬がこの辺りをうろついている。こちとら何の未練もないから、早く何処へでも行ってくれっ。
からだが冷える上に体調が頗る悪くて、この面を埋める指先の仕事もままならない。
そうこうしているうちに、パソコンまでフリーズしてしまった。どないしょ。
と、一旦消して初めからやり直した。うん、今度は大丈夫みたいやけど?

今週気になったのは、3.11政府主催追悼行事の首相式辞で「原発事故」の文言が消えたというニュース。わざとその言葉を避け、事故はなかったことにしようとする魂胆が露骨である。事故被害者を貶める、なんたる非道なやり方か。

事故は6年前の出来事でなく、6年間ずっと現在進行形で続いているのだ。
「収束」などするはずもなく、原子炉内部がどうなっているかすらわからない状態で、廃炉作業の先行きは見通しが立たないのが現実である。
それなのに「帰宅困難区域の解除」てか。何をかいわんやだ。

責任ある立場の者があの事故をちゃんと反省しないで、原発の再稼働や電気代の値上げで責任転嫁しているから、放射能を出した方は責められず、浴びた子どもたちがいじめにあうことになる。こんな理不尽が罷り通る社会ってあかんのと違うか。

理不尽さは、敗戦後72年にわたって日本の安全保障のための犠牲となっている、沖縄の現状にも通じる。その仕打ちたるやひどいものだ。心の底から腹が立つ。
電気は足りている。原発は危険やし高くつく。勘定に合わんでぇ。欲ったれどもが!

もう一つ。このところ「教育勅語」を認める風潮が大手を振るようになった。「危急の事態には公に奉仕し皇室を助けろ」という勅(天皇の言葉)をだ。
「父母に孝行、兄弟仲良く、夫婦仲睦まじく、友だちとは信じ合い、行動は慎み深く、他人に博愛の手を差し伸べ・・・」云々とも。

勅語を肯定しようとする連中は、敗戦の歴史を学習しないで、自分の都合のいいように正当化したいのだ。第二次世界大戦で国土を焦土化し300万人の同胞を亡くし(世界中で8000万人の犠牲者が出たともいわれる)、そしてアジアの人々を殺した反省をしてないからや。懲りずに国のため命を捧げろと言うのか、まことに嘆かわしい。

送信しようとしたら、えらそうにタイトルを入れろと指示しやがる。
う~ん、こまった。表題の十七文字を思いつかないど。

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# by rurou-no | 2017-03-16 11:15

でんでんとデタラメばかり地金透け

先週の金曜日から、いよいよ眼にきた。痒みやらショボショボ感やらで涙目状態に。活字を読むのもままならず、ましてや内容が頭に入ってこない。
「寒のもどり」で、3月になっても冬みたいに冷や痛い風が木々を揺らす。この風とともに花粉が飛んでくるやなんて、あまりの仕打ちやないか。ティッシュが手放せぬ。

刑事事件となって当然の案件なのに、検察が動き出さないのはどうしたことかと訝しいのは、豊中市に建設中の小学校。さては圧力か、とは誰しも思うところ。
系列幼稚園のおぞましい動画は、北朝鮮のそれと見まがう映像に目が点になった。強制されている子どもたちが哀れで、とても直視に堪えない。

化けの皮が剥がれた、馬脚をあらわした、地金が出た、要するに連中の本性はこれである。仲良し組が先走ってやっている悪事で、現政権が目指しているところが露わになった。つまり北朝鮮との親和性が極めて高い。ここで繰り返し言ってきたとおりや。
連中のいう「憲法改正」とは、北朝鮮や中国のような全体主義国家にしようとする企みなのだ。個人の自由が決定的に奪われてしまう。

亭主は言い逃れに終始し、女房はまるで他人事の権力者夫婦は、小学校の件、愛媛の大学の件など無関係なはずはない。夫婦して手が後ろに回ってもおかしくないぞ。国の土地やら金(税金!)を好き放題にして、とんだ愛国者やな。
大統領さえ訴追する韓国の検察、権力批判を恐れないアメリカのメディアが羨ましくなる。検察やメディアが機能不全なこの国で、民主主義は地に落ちた。暗澹たる気分や。

個人情報保護法、安全保障法制、共謀罪、憲法改正と続く戦前の体制、軍事国家への道をどこかで止めなければ、次世代へ申し訳が立たんで。

今週も連れ合いの本棚より、アンヌ・フィリップ『五重奏』、扉野良人『ボマルツォのどんぐり』。どちらも晶文社刊。

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# by rurou-no | 2017-03-09 10:23

冤罪をまた増やすのか悪法で

「2人以上が集まって話し合い、計画」しただけで罪に問うことができる悪法「共謀罪」が、来月上旬にも閣議決定されるとか。
これは無実の人を、いとも簡単に犯罪者へ仕立てあげてしまうための法案だ。
それでなくても歴史を見れば、数多くの冤罪事件が存在することに驚くはずである。

これによって、政府のやり方に批判的な話をしたからと、逮捕していいことになる。
戦時中、「戦争は負けるぞ」と口にしただけで、憲兵に引っ張られ拷問を受けたという、信じられない暴挙が繰り返されるのだ。
何やらでんでんぬかす能無しへ権力を与えたばっかりに、この国がどんどん良からぬ方向へ進んでいく。一つの道しか知らないバカは、立ち止まって考えることができない。

つくづく、自分の無力さを嘆く。何もできずこんなとこでぼやいているだけやなんて、我ながら情けない限りである。
     頻繁な句会柳人怪しまれ(埼玉県 小島福節)=朝日川柳

2月は、後々「あの時は」と話のネタに困らないくらい色々あった。理不尽な夢を見た連れ合いは、理不尽な出来事が立て続けに起こり、深刻な夢を見た禿頭爺には、次々と深刻な事態が発生した。
長い人生の中でこんな時もあるやろ、と受け止めるしかないけど、月替わりをきっかけにその流れが変わることを願う。果たして光明は射してくれるやろか。

しんどい時期やからこそ、本が気持ちの安定を保たせてくれる。
連れ合いの本棚から、
奥成達『宮澤賢治、ジャズに出会う』、石田千『あめりかむら』、カズオイシグロ『夜想曲集』、絲山秋子『エスケイプ/アブセント』の4冊を続けて読む。

●賢治のジャズ詩を糸口にして、大正モダニズムから上海バンスキング後に至る日本ジャス史。●主人公が辿る、鶴橋から上本町辺りと思しき懐かしい大阪の情景。●音楽にまつわる5つの短編。●元活動家のトホホな現実。後の2冊はほとんどギャグ小説で、登場人物に似た心当りを思い出させるだけに、哄笑をこらえながら一気読みしてしまった。

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# by rurou-no | 2017-03-02 11:22

移ろうて猫の逢引闇に声

金曜(17日)、日曜(20日)、そして今日(23日)と、3日ごとに春の嵐が吹く。
金曜のが「春一番」やと思ってたら日曜のがそれやったらしい。今日はさしずめ「春二番」となろうか。昨夜からの風は陋居を揺らして、おちおち寝てられないほどである。
気温も「三寒四温」ならぬ「二寒一温」に。季節が移ろう時期になった。

と、ここで表題を思いついた。昨夜、部屋の明かりがぼんやりもれる庭に、黒い猫がやってきたので、また糞をしにきたのかと思い追っ払ったら、植木の陰に隠れてしまった。しばらくして春の夜に盛んになる例の声が(禿頭爺は聞こえないけど連れ合いが教えてくれた)。そうか、ここで待ち合わせしてたのか。
そういえば数日前も歩いている途中、暗がりの道の真ん中で猫二匹が重なっていたのを見かけた。なにも往来でしなくてもいいのに、邪魔したな。

今週のニュースは「正男」暗殺でもちきり。おかげで問題山積の国内ニュースは霞んでしまった。「テロ等準備罪」は、「共謀罪」をテロ対策ならしゃーないと思わせるための姑息な言い換えに過ぎない。

前回の続き。一般に「大逆事件」というと1910年の「幸徳秋水事件」になる。
後に明治政府による捏造であることが明らかになったこの事件は、日露戦争と朝鮮侵略に反対する全国の社会主義者と無政府主義者が一斉に逮捕され、十分な証拠調べもないまま24人に死刑判決(内12人は無期懲役に減刑)が出た。

地元紀州新宮では、大石誠之助と成石平四郎が死刑、高木顕明、峯尾節堂、崎久保誓一、成石勘三郎の4人が無期懲役と、権力によるでっち上げの犠牲になった。
6人とも無実の罪を着せられた。恣意的に犯罪者を作り上げるのは権力の常套手段である。「嘘から出た真」(大石)は、いつの世もついて回る。

訃報(23日朝日)。【「けんかえれじい」「ツィゴイネルワイゼン」など個性的な美学に貫かれた作品で知られる映画監督の鈴木清順(すずき・せいじゅん、本名鈴木清太郎<すずき・せいたろう>)さんが13日午後7時32分、慢性閉塞性肺疾患のため、東京都内の病院で死去した。93歳だった。】

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# by rurou-no | 2017-02-23 10:50

流布したるウソとマコトがせめぎ合う

今シーズン最強の寒波がやっと落ち着き、今日は春の陽気になるとか。
記録的な大雪を伝えるニュース映像や写真を目にするにつけ、大いなる自然の力を前にした人間の小ささを思い知る。
試練ともいえる困難な状況に繰り返し遭いながら、そこから離れられずそこで生活していくしかない、人間のしぶとさと逞しさには憐憫の情さえ抱く。

さて、このところ訳が分からなくなっているのが、ウソとマコトが等価値として扱われるようになったことだ。
時代に置き去りにされている感もなくはないが、嘘は方便のときだけ有用であり、あまねく人や社会とのかかわりの中で嘘はつくべきでない、正直をよし、と信じてきた。
ところがどうだ、今はたとえ事実でないことであっても大きな声で相手に伝われば、「もう一つの事実」として世間に通用して、「事実」を超えてしまう。

「事実」かどうかは問題ではなくて、「伝わる」かどうかを問われている。
「メディア・リテラシー」というカタカナ語が市民権を得てきた。世の中に氾濫する情報を読み解き、真偽を見抜き、活用する能力が必要なんやて。
これまで伝える側にあったものが、いつの間にか受け取る側の責任になってきた。
ネット時代の嘘八百情報に慣れて、寛容になるのも甚だしい。

それにしても、妄想による作り話を撒き散らす権力者にメディアが振り回されている、という図はいただけない。
抱えきれぬほどの貢ぎ物を手に忠犬ぶりを発揮したポチに、喜ぶ統領が並ぶ写真は誠に似たもの同士で、両者ともさぞご満悦だろう。見てる方は反吐と嘲笑や。
前大統領とは知性と非知性の対照が際立ったツーショットも、バカップルの2人では面白味に欠ける。「嘘つき合戦」の記念撮影と見ようか。

金子ふみ子『何が私をかうさせたか』 関東大震災の混乱の中で朴烈とともに「予防検束」された文子。治安維持法、共謀罪から大逆事件に発展して死刑判決を受けた。国会審議中の「テロ等準備罪」は、いつでも一般市民を死刑にできる法である。

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# by rurou-no | 2017-02-16 10:47

やりきれぬ怒り悲しみ雲を見る

2月に入って少しずつ兆候があったので、「まだやで、まだやで」と穏便にやり過ごそうと目論んでいたが、とうとう昨夜は2時ごろに目が覚め、まんじりともせずそのまま朝を迎えた。
くしゃみ9連発新記録の合図とともに、花粉症の季節はじまり、はじまりぃ~!

4日土曜日、映画『この世界の片隅に』を観てきた。
昔ファンだった(田舎では新聞の4コマぐらいしか漫画を見る機会がない)こうの史代さんの漫画がアニメーション映画になると知ったとき、これは是非観てみたいと、近くの映画館情報をチェックしていた。
先月下旬に思いがけず、原作本3冊がわが家へやってきたので、それを読んだあと上映中の映画館へ。結論から言うと、先に映画を観た方がよかった。

映画は原作漫画ほぼそのまんま、内容を踏襲して誠実で丁寧に作られていた。絵に色が付き、絵が動き、絵が喋っているからわかりやすくてええんやけど、読者に想像力を与えてくれる漫画の情報量の方が圧倒的に大きい。
もっとも、この漫画が漫画雑誌の中だけで収まらず、評判のいいアニメとなって広く知られることは、喜ばしい限りである。

表題は、映画の中で突然流れてきた『悲しくてやりきれない』の歌から。
昨年5月広島で、オバマ米大統領は「71年前、明るく雲一つない晴れ渡った朝、死が空から降り、世界が変わってしまいました」(朝日)と、まるで他人事の挨拶で、聊か失望させられた。

その返礼かどうか、日本首相も年末のどさくさに紛れてハワイの真珠湾へ行ったらしい。新聞の見出しに「謝罪」がどうのこうのとあったのを目にしただけであったが、真珠湾へ行くのなら、日本国民に向けて戦争の総括と反省が先やないのか。
それもなしに、何しに行ったんな。こんな国民を裏切るような奴に好き勝手させといてええのんかい、と禿頭が沸騰したど。

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# by rurou-no | 2017-02-09 10:42

節分ける風はアメトラかしましや

ひやくい冬真っ只中や、と思うてたら明日3日はもう「節分」やて。明後日には「春が立つ」。暦が実際の気候に先走り、体感は気候の変化を後からやっとこさ追いかけているような按配で、着ぶくれたからだを丸めながらも思わず力が入る。

節分といえば、この地域では道の辻で小銭をばら撒く風習があると聞いた。
お金を撒いて「邪」を祓う、子どもたちは「福」を拾う。手から離れることで「邪」が「福」に転換する。場所は道路の角っこでなければならない。
どこで、どういう経緯で、だれが始めたのか、不勉強で分からないまま(これを教えてくれた人も「昔からやっていた」と)。昔の子どもたちにとって、小遣いを手に入れる数少ない機会やったんやろな。

異風習の面白さでええやないか、と済ませてたままだったその意味をおしはかると、仏教文化の「施し」に通じるのかもしれない。
持てる者が持たざる者に「施し」をするのは、当然の行為であるという考え。
所有したままでは「邪」を抱え込んだ状態で、手放したときに「邪」が「福」となり、必要な人がそれを手に入れる。お互いに「福」がもたらされるのである。

こうした「お互い様」の考えとは真逆の動きが、今世界中を掻き回している突風(アメリカのトランプ略してアメトラ)である。ここら辺では「あがばっかし」という。
異なる意見には耳を貸さず、根拠のない思い込みだけの作り話をもとに非難や中傷を繰り返す。その下品さには反吐が出そうになる。慣れてしまうのが怖ろしい。

こんなトンデモ野郎は、コイズミイシハラハシモトアベプーチンキムジョンウンシーチーピンら同類が連なった。大衆は免疫を付けられ、とうとうこんなんが最高権力者となってしまった。現象は事実かどうかが問題でなく、いかに騙すかが問われる。騙される方が悪いのだ。さらに何事も自分中心であらねばならず、違う者や事は徹底的にやっつけなければならない。人類破滅の日が近づいてきたな。

今週は連れ合いの本棚から、伊坂幸太郎『仙台暮らし』、宮下奈都『たった、それだけ』、イヴ・シモン『感情漂流』。

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# by rurou-no | 2017-02-02 11:12

力水キクからハギへ花咲かせ

20日「大寒」、暦のとおりこの冬一番を毎日更新する寒さが続いている。
気温は今日が底か明日が底かと気を揉む1週間を過ごし、どうやら今朝やっと底を打って暖かくなりそうな気配を感じる。

22日に千秋楽を迎えた大相撲初場所は、大関稀勢の里が14勝1敗で初優勝した。そして昨日25日、横綱昇進が決まった。たった一度の優勝で横綱昇進について賛否は分かれるだろうが、去年年間最多勝となる安定した成績は評価されて然るべきだと思う。1年を通して誰よりも強かったのだ。

禿頭爺は①下位に取りこぼしをしない②横綱を倒す③全勝優勝をする、の3点を満たせば横綱にしてもいいのでは、と考えていた。優勝するのは既定のことで、それほど強さは際立っていた(正直なところ先場所までの精神面の弱さは、横綱になれないと思っていたが、今場所は落ち着いた取組みを15日間通した)。大関琴奨菊に負けた1敗は許容範囲となろう、下駄を履かせたい。

表題は千秋楽の土俵から。横綱白鵬との一番に臨む稀勢の里へ力水をつけたのは、来場所は関脇へ陥落が決まった琴奨菊。1年前優勝賜杯を手にしたキクは下へ落ち、水を受けるハギは優勝と綱を手に入れた。勝負の世界の厳しさを象徴する場面として印象的だった。

20日、トランプが本当にアメリカ大統領となった。調査では「真実は4%」だというトランプ語、「なぜすぐバレるウソをつくのか?」と問われた彼のスタッフは、「これはもう一つの真実です」と応えていた。堂々とでっち上げを認めている。
4%の真実、96%の「もう一つの真実」とは、「新しい判断」のどこやらの首相と同類やな。ことばが頭を通過せず、口先だけ何やらでんでん言っている。

「ポスト真実」という言葉さえ出来た。客観的事実よりも、感情や思い込みによる作り話の方が、受け入れられ影響力を持つのだと。こんなんあかんで。
泉鏡花『歌行燈・高野聖』(再読)。

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# by rurou-no | 2017-01-26 10:31

金星のをかし凍れり宵の街

列島は強烈な寒気に襲われて、吹雪や記録的な積雪などニュースが伝えている。
この常春の地でも15日には、めったに見られぬ雪が舞い冷たい風が吹き荒れた。
朝の部屋の温度計は6度を示し、冷えに弱いからだは不調の度を増す。

炬燵にもぐり背中を丸めて、或いは横たえたからだの中を北風がピープー吹き抜けていくようで、って、それは懐具合がピープー吹かれているだけやないか、とあが(我)にツッコミを入れながらウンウンうなっている姿は、みっともなくも情けないジジイだ。

明日(20日)は「大寒」。世界で一番の権力者たるアメリカ大統領に、おぞましくも差別分断排外主義者であるトランプが就任する。世界中が「大寒」になる。
先住民を追い出した土地に移民が築き上げた、アメリカという大国の、失墜と崩壊の始まりとなるのは間違いない。その影響は一国に留まらないから困ったことになった。

今後どのような事態が起こるか、歴史に学べばある程度の想定は可能だろう。
明治の日本が手本とした、イギリスはEU離脱を決めた。昭和の日本が戦争を仕掛けて、負けた後はその従属国の地位に甘んじるしかなかった、宗主国アメリカはこの体たらくだ。さあ、世界は、地球はどないなるのか。

EU内でも足元がぐらついているし、日本をはじめとするアジアの国々もおかしな具合になっている。どこもかしこも、深く物事を考えようとしない恥知らずばかりが、権力を思うままにしている。
目先の自分だけの強欲に絡め取られた輩が蔓延っているのは、人類が劣化して破滅へ向かって歩調を速めている、としか思えない。

こんな不景気なことばかり書くつもりやなかったけど、今日までと明日からと、歴史の線がまた1本引かれるやろ。
福永武彦『告別』、内田百閒『丘の橋』。再読本2冊。

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# by rurou-no | 2017-01-19 10:55


一瞬を、永遠に
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